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店主がマイペースに書く、カレーとインドとその他のこと。
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今回の旅では、
ダルバートに加えネパールのストリートフードである、
「モモ」や「アルタレコ」も食べ歩きました。


モモはネパールやチベットではポピュラーな日本でいう餃子みたいなもの。

現地ではどこに行ってもモモがあり、
おじいさんから子供までに愛されている料理です。

チキン、マトン、水牛などお肉が具材のモモが多い中、
4~5種類の野菜を使ったモモ、ポテトとチーズのモモなどもあります。

僕らは前回の旅からひたすらベジタブルモモばかりを食べ歩き、
試作を重ね、やっとメニューに登場することができました。

付けダレにゴルベラアチャールを添えています。

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カトマンズの食堂にて

モモの調理法や種類はスープ、スチーム、コティ。
砂の岬では日本でもなじみのある蒸し焼きである、コティのスタイルで。。







モモに加えてもう一つ、
イモ好きな僕らが特に好きだったのがアルタレコ。

揚げたジャガイモにスパイスを和えるだけなのですが、
なぜかこれにはまり、気づいたらいつも食べていました。
 

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カトマンズの高級レストランにて

口にはっきりと刺激が残るティムール(ネパールの山椒)が
独特の辛みと酸味を演出してます。




 

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ククラ・コ・マス



ざっくりした言い方として、
インドにくらべてシンプルなスパイスの使いのネパール。
(もちろんレストランや安食堂や家庭料理の差はあります)

お肉や野菜や豆、
各種それぞれスパイスをつかってカレーになりますが、
主役は「スパイス」ではなく「素材」だということを
僕自身いつもネパールでは感じます。

日本で最もポピュラーなインドカレーは、
鶏肉を使ったチキンカレーだと思われます。

インドで食べるチキンカレーが各地域や食堂で違うように、
お隣の国、ネパールのチキンカレーも違った個性があります。


今回のスペシャル
砂の岬 ヒマラヤンダルバートの
NON VEG(お肉のセット)には、
ネパールテイストのチキンカレー、
「ククラ・コ・マス」
がメインのカレーとしてついています。

意味合いとしては、
ククラ(鶏)・コ(の)・マス(肉) という感じです。

チキンの味が出るよう骨付き肉を使い、
現地と同じくシンプルなスパイス使いで、
田舎的でまっすぐな味をイメージして作りました。

ダルバートの中の一品ですので、
その他のカレーや付けあわせにも合うように心がけつつ、
メインであるけど、出過ぎない、、、という感じ。。
(個の力というよりは、チーム力ですね、、)
 

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お肉がたっぷり入った汁気が少なめのチキンカレー(左)に、
別で作ったチキンスープ(中)を付ける食堂もあります。

 
 

今回の食べ歩きでも答えは同じ。


僕のお気に入りはレストランでも家庭でもなく、やっぱり食堂の味だった。

 




ダルバートの味が大体まとまってほぼ完成。




自然といつも試作中は
みんなのことを考えていた。



数か月前に食べた味の記憶をたぐり、
キッチンの空気を思い出し、
メモして、食べて、、。




教えてくれたお礼は、
お金じゃなくて、
たっぷりのお菓子や
少し華やかなケーキをプレゼント。


でも、
本当にプレゼントしたいのは、
手紙や写真。



忙しい中、
ただの旅人に
笑顔で料理を教えてくれたみんな。

いつものように
感謝の気持ちを送ります。




またいつか
食べに行くからね。




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帰国してからずいぶん時間が経ちましたが、
お腹の具合に波があり、
カレーの試作スタートが遅れていました。


最近は以前のように、
スパイスにお腹も舌も馴染んできて、
試作も順調に進んでいます。

 

 

今日お店で仕込中、
家でお店の準備をしている嫁さんから

「今から1分間の黙祷があるよ」

との電話。


仕込みの手をとめて、
東北のほうを向いて目をつぶって黙祷をしました。

あれから1年経ったこと、
そしてこれからまた1年がはじまるような。

 

今こうして好きなカレーを作って生きていること。


日々の小さな事にも、
感謝の気持ちを忘れずに。。

 

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まっすぐな味のダルバート。


あともう少し。


見慣れたその場所には、
腕のいいママがいて、
もくもくと野菜を切る少年達がいた。


5年前と同じキッチンで、
同じような仕込みの風景。


当時と同じように
メモをとり、
写真を撮る。

 

でも本当に大事なものは、
メモや写真じゃなくて、

あの場所で、
彼らと会話し、
過ごした時間なんだ。

 

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今回もたくさんのキッチンで、
料理を見た。

感謝の気持ちを忘れずに、
納得いくものを作りたいな。

 


僕にとっての聖域は、
神々の山嶺ではなく、
現地のキッチンだ。


ときにそこは
不衛生で、
真っ暗で、
油や煤がどうしようもないほど
こびりついていたり。


カンカンと鍋を振る音、
ジャージャーと素材を炒める音、
シューとダルを茹でる圧力鍋の蒸気。


モワッっとした熱気とともに
充満するスパイスの香り。

 
そこが一番好きな場所。

 
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ネパールの国民食といえるダルバート。


気候や土地にも恵まれたネパール。

インドのように豆や野菜やスパイスに加え、
インドではあまり種類が見られない、
青菜やキノコ類まで採れ、
豊富な食材を使ったバランスのいい定食です。



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ダール・・・・・・・お豆のスープ。インドのそれよりシャバシャバしていて田舎風。
          お味噌汁的存在。

タルカリ・・・・・・インドでいうサブジ、野菜のスパイス炒め煮。
          ジャガイモ、カリフラワー、カブ、インゲン、、、
          その土地の季節の野菜を2~3種使う。

アチャール①・・野菜のスパイス漬け。
          大根を使った「ムラコアチャール」がよく食べられる。
          一度日干しにした大根をスパイスであえる。辛さがあるお漬物的存在。
          その他野菜(人参、カブ、イモなど、、)や干し野菜や大豆や小魚のものまである。

アチャール②・・インドでいうチャトニのようなもの。
          とにかく現地ではトマトを使った「ゴルベラアチャール」が主流。
          スパッとした酸味と辛さは、ダルバートの中の大事なアクセント。
          モモや揚げ物のタレにも使われることが多い。

サグ・・・・・・・・・青菜炒め。にんにく、塩と少なめのスパイスで炒めたシンプルなもの。
          ホウレンソウやからし菜などが使われる。

ダヒ・・・・・・・・・ヨーグルト。

マス・・・・・・・・・肉のこと。ククラ(チキン)やカシコ(マトン)カレーのどちらか。
          お店によっては、骨からダシを取りスパイスを足して作ったジョル(ソース、スープ)と、
          別にスパイスでドライに炒めたチキンやマトンを分けて出す場合もある。
           これも店によって、マチャ(魚)のカレーも選べることもある。
           ノンベジのダルバートではこれがメインになる。

 

上記したダルバートの内容はタカリ族スタイルの盛り合わせ例で、
食べる土地柄、レストランや食堂のスタイルによっても違います。

僕が昔から一番好きでよく食べるスタイルと味です。


日本ではお肉をあまり食べませんが、
お肉の調理(カレーに限りますが、、)が得意な国や地域に行くと、
ガンガン食べてしまいます。。

ネパールの場合、
マトンのほうが少し値段が高く、
レストランでもよく出ている気がしました。


南インドのミールスと同じくおかわり自由で、
とにかく食べる手が止まらなくて、
いつもお腹は大変です。


現地のネパール人は、
とにかくご飯をたくさん食べます。

これも南インドのミールスと同じで、
現地のインド人もご飯をたくさん食べます。

小さいころからご飯が大好きで、
小麦よりも断然、米派の僕にとっては、
ダルバートがあるネパールも、
ミールスがある南インドも、
切っても切れない大切な場所なんですね。

 


今回で4回目のネパール。

いまではもうダルバートがおふくろの味のように感じられます。


写真を整理してるだけで、
今すぐ現地に行って食べたくなるのでたいへんです。。



 


ネパールは高山地域、中間山地・盆地、平野地域で民族が大きくわかれ、
そこからもっと細かすると、
40以上の民族分布になっています。

風習や言語や顔立ちも違う民族分布。
そこにいまだ残るカーストの影響が入ってくるので、
より複雑にそれぞれが微妙に変わってきます。

お肉を食べるノンベジタリアン、
お肉を食べないベジタリアン、、

という言葉や宗教風習は
日本でも知られるようになってきたと思います。

ノンベジタリアンの中でも、
食べない動物の種類や
優先して食べる種類があります。

インドと同じくネパールでもほとんどがヒンドゥー教。
神である牛は食べない。
 

絶対に牛は食べないけど、
水牛は比較的よく食べたり、

マトンは食べないけど、
豚肉はたべたり、

チキンは食べないが、
マトンは食べたり、

その他、
ヤクやイノシシ、
川魚やカモなどを食べたり、、

 民族やカーストの違いで、
いろんな食文化の違いがあります。

 
味付けに使うスパイス、
お皿に配置するカレーの雰囲気なども
微妙に異なり、
もっと違うエリアにも行ってみたくなりました。

 

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高級レストランで食べた、
ノンベジ・ネワールセット。
ダール、タルカリ(野菜カレー)、サグ(青菜炒め)、
マトンカレー、チキンカレー、そしてイノシシの肉のカレーが盛りつけられています。

 

 



停電、飛行機の遅延、バンダ(ストライキ)など、、
計画通りにはまったくいかないネパールの日々を終え、
現在はインドにいます。

残りの数日をデリーですごします。

ストリートフードと、
中~高級レストランを食べ歩きます。

引き続き、
食器、食材の買い付けも、、。

 

新しくお気に入りのレストランが、
何件か見つかったらいいな。。。



※ネパール食べ歩きの様子は、
後日詳しくアップする予定です。
 




フード&ドリンク
 

トレッキングの楽しみは、
山や自然と触れ合うこと。

ても、
それと同じくらい、
ロッジで過ごす時間や、
ごはんを食べたり、
お茶をしたりする時間も大事。

山に登っていき
標高が高くなるにつれて、
野菜や素材が少なくなり、
シンプルな調理法で、
質素なごはんになっていきます。

保存がきく乾麺を使用した、
チョウメン(焼きそばのようなもの)や、
トゥクパ(ラーメンのようなもの)や、
もっと簡単にできる軽食として、
ララ・ヌードルスープ(インスタントラーメンに野菜を足しただけ)など、
チベットの食文化の影響も多くみられます。


飲み物も、
保存がきいて輸送がしやすい
インスタントのパウダーを使用したり、

料理の器もステンレスや陶器から、
中国製の軽いプラスチックの物に変化していったり、、

人々の生活模様、顔、建物の作りなど、
移り変わる様々な物を見ながらのトレッキングになりました。


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今回のトレッキングでは、
まさかのピザやカプチーノまでいただきました。
ピザは野性味あるヤクのチーズ、
カプチーノはすぐ冷めちゃったけど、、。



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