店主がマイペースに書く、カレーとインドとその他のこと。
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桑原茂一さんのラジオ「Pirate Radio」
8月26日(金)23:00~放送。

砂の岬の店主、鈴木克明が10曲を選曲しました。

→ Pirate Radio ー砂の岬ー



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楽しい時も、苦しい時も、思い返せばその時の思い出の一枚があった。
もちろん、たった10曲では全然収まるわけがなくて、
今も、これからも、これらの曲を聴けば、いろいろ乗り越えていける気がした。

僕の人生は、きっとうまくいく。


The Boom /  砂の岬
Muriel Winston / Children's Trilog
Calm / Authentic Love Song
Shamek Farrah And Folks / La Dee La La Song
Duke Jordan / No Problem
Jerome Richardson / No Problem
Kip Hanrahan / India Song
Antony And The Johnsons / Hope There's Someone
John Coltrane / Say It
Shamek Farrah And Folks / Waiting For Marvin

*曲順が違う場合もあります。


選曲理由やそれぞれの思い出などは、
インドに行っている最中に書いて見ようと思います。




茂一さん、
この機会を、ありがとうございました。

音楽がまた、好きになりました。


砂の岬
鈴木克明




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≪ ミールスを終えて ≫


 “チェティナード”

この言葉を初めて聞いたのは約十年前、
渡辺玲さんや浅野哲哉さんの著書で、
触れられていたのがきっかけでした。

その後、タミルナードゥ州のチェンナイなどの都市部で
チェティナードを名乗るレストランやチェティナードと名の付くカレーは
意識して食べてきましたが、スパイスが強すぎたり、かなり辛かったり、
塩が強すぎたりと、、、自分の好みの味には出会えませんでした。

より本物を味わうために、
4、5年前から毎年現地やその周辺地域を訪れるようになり、
理想の味に出会うことができたことと同時に、
都市部で食べるチェティナード料理の過剰な辛さやスパイス使いに
疑問も出てきていました。

スパイスを増やしてただスパイシーにしたり、
なにか特殊なスパイスを使うことだけがチェティナードというわけでもなく、
ジビエ的な食材を使えばなんでもチェティナードというわけでもないことも
食べ歩いていくうちにわかってきました。

ノンベジだけでなくベジのトラディショナルな料理にも個性があったりと、
見て聞いていた情報だけではたどり着けなかった料理とも出会えました。

いつかチェティナードに特化したミールスをやろうと
数年前から頭の中だけで描いていたものが今回できてよかったです。



しかしこれは第一弾。

出し切れなかったアイテムがまだあるのですが、
もう少し試作して、世に出れるようになったら第二弾をしたいと思っています。


一度でも食べていただいたお客様、ありがとうございました!



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遅ればせながらはいつものことですが、
今回のミールスの説明をさせていただきます。
 
 
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Uppu Kari     <マトン・ウプ・カレー>

丸型チリ、Gundu Milagaiの香りとその見た目のような丸みを持った辛味が
完全に主役になっている一品です。
それ以外のホールスパイス1種、パウダースパイス1種のみ、
というのも男気があっていいんです。

現地で初めてこのカレーを習った際、
材料の少なさとその調理法にはやはり驚きました。
仕上げに、よりスパイスを足すことで複雑さは出せますが、
はっきりとしたこのあたりの味わいがベスト。

ただ、大量のチリの皮と種を分ける作業と、
オイルで芳ばしくチリを炒めていく際、
キッチン内は大変なことになりますが、、。

この香りと力強い匂いを嗅ぐたびに、
同じようにみんなで咳込んでいた、
現地のあのキッチンを思い出します。




 


Kongunadu Meen Kozhambu  <コングナード・フィッシュ・コロンブ>

このレシピや雰囲気はチェティナードとは違いますが、
近隣エリアということで今回抜粋してみました。
フィッシュカレーといえば、当たり前のように南インドの海沿いの町で
良く食べられていますが、山あいの町や標高がすごく高い場所でなければ
ほとんどの場所で食べれます。

魚の鮮度は海沿いの町に分があるとしても、
グレイビーの濃度や酸味や味付けは
その場所によるので好みは分かれます。

昔、マドゥライのレストランで食べた
kongu kozhi curry(コング・チキン・カレー)
僕がコングナードを意識したきっかけとなった一品でした。
インドでお気に入りの店はたくさんありますが、
顔も認識しているお気に入りのシェフは少ないなか、
ここのシェフの味が好きで、毎年必ず訪れてもいるレストランでもありました。

しかし実際のところ、チェティナードに比べ、
とびぬけた特色のないコングナードのスタイルはたまに試作をしても
お店で出すインパクトにはかけていました。

タンジョール出身の知り合いのシェフにここの地域の料理に関して尋ねたときも、
「マイナーな料理だし、あまり美味しくないよ」という返答でした。

スパイスの種類も量もチェティナードに比べるとシンプルかつ控えめな印象。
kongunaduのkonguはnectar(果汁)やhoney(蜜)という意味あいからも、
マイルドで甘味さえ感じるようなイメージ。

どちらかというとターメリックの量が多かったり、
ナッツやドライココナッツを多めに使用する調理法もみられ、
もったりとしたグレイビーの印象もあったりと。

チェティナード・フィッシュという選択肢が妥当なところでしたが、
やったことのないコングナードで攻めるべきだと思い、
味の調整をしていきました。

今回はシャープな酸味やココナッツの爽やかな香りは控えめですが、
冬の今の時期に合った落ち着いた色合いと、
奥行きのある味わいのカレーになりました。

このタミルの内陸的なフィッシュカレーには
脂ののった身の厚い鰤との相性がよかったです。

 



Eraal Rasam <プラウン・ラッサム>

2013年の期間限定ミールスでもお出ししたエビのスパイシースープ。
現地で教わったナンドゥラッサム(カニのスパイシースープ)のレシピを
アレンジして作りました。
ノンベジ、特に魚介系のラッサムは
現地のどこでも簡単に出会えるものでもないので、
前回に引き続き、メニューに入れました。

香りのメインは芳ばしいニンニクと
仕上げにかけたロングペッパー。

 
  
  



Mor Kozhambu  <モール・コロンブ>

ココナッツを主体にバターミルクの酸味を加えた白いカレーソース。
白い蕪とロビア豆を具材に、冬を意識した一品です。
少し多めのオイルでテンパリングし、コクをプラスしました。





Vegetable Samber <ベジタブル・サンバル>

カライクディスタイルのコクのあるサンバルポディがベース。
季節の根菜類の出汁をしっかり使った、冬のサンバルです。
江都青長大根、紅くるり大根、紅化粧大根、黒丸大根、味いちばん紫大根、、、
気づけば大根率が高かった冬のサンバルでした。

静岡から届いた無農薬の野菜たちが活躍しました。
  
 


 



Calamari Varuval  <マサラ・カラマリ・フライ>

varuvalとはフライのこと。
南インドの食堂なんかでは、芳ばしく揚げられた魚のフライを
ミールスとは別に単品注文している姿を目にします。
今回のミールスでは魚ではなくスルメイカを使いました。

スパイスと豆をパウダーにしたマサラペーストに漬けて、
芳ばしく揚げたノンベジスナックは前菜に。
 
甘味のある旬のキクイモのフライも添えました。







Kosmali <コサンマリ>
 
茄子とジャガイモをマッシュした滋味深いスープ。
現地では温かいスープをイディヤパム(米から作るそうめんみたいなもの)
と合わせて食べるのが主流なんですが、
引き締まった味わいの冷製タイプが砂の岬の定番。

スパイスは一種類のみ。
完全に素材が主役。
こういうインド料理に僕はいつも魅かれてしまう。







Kavuni Arisi Payasam <ブラックライス・パヤサム>

日本のインド料理店でもたまに出てくる、
白米をミルクと砂糖で煮込んだ、白くて甘いインドのデザート。

以前、カルナータカ州で食べたラギ(ragi、シコクビエ)のパヤサムが美味しくて、
今まであまり好きではなかったパヤサムに対しての意識が変わりました。

そして、現地でチェティヤールの邸宅でごちそうになった、
ブラックライス(kavuni Arisi、黒米)のパヤサムはラギよりもインパクトがあって、
今回のミールスのコンセプトにぴったりでした。

爽やかな甘さと、綺麗なパープル、
そして、和菓子的な要素もある味わいに、
反応されるお客様がかなりいらっしゃいました。

表面に飾った白いココナッツとキミドリ色のピスタチオは、
信仰心の深い現地インド人の額のペイントをイメージして。
 
 



 
 
 

 
Shadow Of The Earth」

僕がこの音楽に触れたのが20歳のころ。
まだ大阪にいたころ、当時レーベルをしていた先輩が聞かせてくれた、
世に出る前のデモテープが最初だった。

興奮する先輩を横目に僕はこの時、
この音楽の良さがしっかりと分かっていなかった。
当時はまだジャズやソウルなどを聞き始めたばかりの頃で、
この繊細で美しい音楽に、ついていくことができなかったんだろう。


この記念すべきファーストアルバムがリリースされてから、
当時の働いていたカフェバーの店長が、
夕方から夜にかけて、よくこのアルバムをかけていた。

ダブやフォークや音響的な音を選曲していたカフェタイムから、
モーダルなジャズやスピリチュアルなジャズを主にかけていたバータイムを
全く違和感なくつないでいくような、、
いや、それ以上にジャンルレスな美しい音世界をもっているこのアルバムと
アーティストのCALMさんが気になってしょうがなくなってきていた。




 
 
「Moonage Electric Ensemble」

お店でいろいろな素晴らしい音楽に触れていくうちに、
僕の中で好きなメロディや空気感が少しづつ形成されてきたころ、
セカンドアルバムがリリースされ、
僕は身も心もこの人の音楽の大ファンになっていた。
発売してすぐに購入したアナログ盤を毎日毎日聴いては、
心が熱くなっていたのを今でもよく覚えている。






「The Cowardly Boy Ain't Stand Alone At Yebisu The Garden Hall」

恵比寿ガーデンプレイスでのライブは衝撃だった。
Light Yearsが演奏されている間、涙が止まらなかったのはなんでだろう。
超満員のライブホールの熱気とライブパフォーマンスに圧倒された。
 
インドカレーに出会ってからのここ10年は
いろんなライブに行くことはほとんどなくなったけど、
今まで生きてきた中で見たライブで、
やっぱり一番だったと、あらためて思う。
 
 
 


先日いただいたNEW ALBAM、

 
 
 「from my window」

かなりいいです。


 
毎日のように店でかけているのですが、
聞けば聞くほどまだまだじわじわと、
美しいメロディーやアルバム全体の世界感や空気感に
引き込まれていきます。

本当に残っていく音楽とは、
愛情をこめて作られたこういうものように感じます。





最後に、、




「bound for everywhere」

この音楽愛に包まれた極上のガイドブックは
今でも僕のバイブルです。
  
  
  
  
 Unseen small steps....
 
  

  

お店が始まってから
3度目となる期間限定のミールス。

2015年度は、ほぼ南インドのアイテムで構成し、
メインのカレーたちも新しいものを届けることができました。


昨年は2階席の予約も始まり、
日々の営業を乗り切る事が手一杯、
何度か試作をしても今までのカレーの味に肩を並べるのが難しく、
立派な一品として仕上げるための時間がありませんでした。


今回、新メニューに関しては
「営業しながら日々、味を詰めていく」ことで、
なんとか4種類リリースすることができました。

ラッサム、クートゥー、ポリヤル、パチャディ、アチャールなどの
基本のセットの組み合わせも、野菜や豆のバリエーションに加え、
色や食感に変化をつけるような組み合わせを意識しました。

、、、、、、

いつもこんな風に、
ミールス期間がすでに終わり、
申し訳ないくらい "遅ればせながら" なんですが、
ミールスの内容を少し説明したいと思います。






<コダグ・パンディマサラ>




2年前にカルナータカ州の山あいの町、
マディケリに行きました。
目的はコーヒープランテーションに加え、
豚肉のカレー”パンディカレー”を食べることでした。
インドで豚肉というと一部の地域や宗教の関係で、
食材として使われることは稀ですが、
滞在した宿で見せてもらったスパイスのロースト加減が面白く、
「芳ばしさと少しの酸味」をイメージして仕上げていきました。




<ミーントリヴァンドラム>

ケララの南部、トリヴァンドラムの家庭で教わりました。
3~4種類のみのスパイスと少しの玉ねぎにコクムのワイルドな酸味。
という本当にシンプルなレシピだったので、材料それぞれの量や細かな工程を丁寧に仕込み「苦味と辛味」をポイントに作りました。
全くポップでなく、わかりにくい味のため日本での再現は正直やようとも考えましたが、
なじみの魚屋さんで天然の鯛を毎日仕入れることができたために続けることができました。




<チェンミーンモイリー>

ココナッツミルクとエビは「THE・南インドのカレー」な感じですが、
こちらもトリバンドラムで習った際、酸味付けに庭になっていた
見たこともない木の実のようなフルーツを使っていたことが印象に残り、
「酸味の後から少し苦味がくる」感じが美味しくて新鮮でした。
日本では手に入らないので、ほんのり甘味と苦味のあるグレープフルーツと
爽快な酸味のレモンを使って再現しました。




<アーンドラプラウン>

このメニューは2013年に1ヶ月だけお店で出したことがあり、
食べた方からのリクエストが多く、どこかのタイミングでもう一度とは思っていました。
ハイデラバードの高級ホテルで食べたエビのドライタイプのカレーには
甘くてコクのある削りたてのフレッシュココナッツに
たっぷりのミントリーフが爽やかな風味を加え、
それをブラックペッパーがきゅっとまとめているバランスが美味しかったので、
メインのカレーとして成立させるためにグレイビーを増やし
カレーソースとして食べれるようなレシピをおこし、再現しました。
 
 

................................
 
 
 
<レモンラッサム>


一番作りやすいトマトラッサムは
トマトのうまみを生かしながら味を仕上げるのに対し、
強い酸味とほのかな苦味しかないレモンで味を作るのは難しい作業です。
ほんのり甘味があって深みを出してくれるダールや
青い香りのフレッシュカレーリーフやコリアンダーリーフ、
そしてショウガやニンニクなど、決定的なうまみを持たない材料を
スパイスとともに何とか仕上げていく作業は、
味のゴールを決めることに対していつも敏感になっていました。
見た目と味と香りが「レモンラッサム」という名前に負けないように
いつもドキドキしながら作っていました。


<クートゥー>
 
ムンダールをベースに刻んだホウレンソウと大根を具材に、
やさしく「滋味深い味」を出せるように意識しました。
たっぷりのホウレンソウを洗い、茎と葉を分け、茎は小口切り、
葉は5mm~10mm角くらいの正方形になるように切っていく毎日の作業に
くじけそうになりながらもホウレンソウを使い続けました。
ケララのあばあちゃんが教えてくれた切り方が
今回のクートゥーの味と食感を決定づけるほど大事な工程だったと分かりました。

 
<パチャディ>
 
甘味のある赤玉ねぎとトマトをたっぷり使ったヨーグルトサラダ。
南インドでビリヤニを食べる際についてくる、
あの名脇役のパチャディをイメージして。


<ピックル>

ここだけは南インドではありません、ベンガルのレシピでした。
マスタードオイルやパンチフォロン(クミン・カロンジ・フェンネル・メティ・マスタード)と
玉ねぎでグレイビーを作ってから、冬~春野菜を中心に漬けていきました。


<山菜のアチャール>

常連のお客様にちょこんとお出ししていた一品。
山ウドやフキ、あかみず、わらびなどを使い、
以前、ネパールでのトレッキングに行ったときに買った
ティムール(ネパールの山椒)でアクセントをつけました。



<山菜のパコラ>
  
ディナーコースの前菜としてお出ししました。
山ウド、こごみ、こしあぶら、うるい、姫竹などの山菜を
南インドの家庭で習った衣の生地をつけ、揚げました。
お好みでティムールとヒマラヤのピンクソルトをつけて。






今回、最も気を使い、時間を使ったことは
「野菜の種類と量」だったかもしれません。

砂の岬では普段から使う野菜の種類が多いと思っていましたが、
この文章を書きながら思い返し、数えてみると、
ミールスでは一日に使う野菜の種類が25種類前後使っていて、
いつも野菜の管理や仕込みに時間がかかっていたことを思い出しました。
 
メインのカレーを入れ替え、いつもより味の管理が増えたことや
野菜の管理や下準備が増えたため、
いつもよりさらに仕込みに時間がかかってしまい、
あまり営業ができませんでしたが、
5年目にして多くの発見があり、
次に進むための準備ができた気がします。



最後に、

食べていただいたお客様、
何度も来てくださった常連様、

そして、
インドで出会って教えてくれた人々に、、


ありがとうございました!
 
 
 


あぁ、、
インドに行きたい。
インドに行きたい。


4週間のインド旅、
最後の1週間は父と合流してのインド。

店の工事のイメージを伝えるために、
毎年毎年、沢山のインドの風景を写真で見せてきた。

数年前から、
「インドいこうかなぁ」
そんなことを、たまに言うようになった父だが、
僕は来ることは絶対にないと思っていた。


今回、
インド行きを決めた父に、
僕が見てきたインド、
僕が好きな部分のインドを、
砂の岬の辿ってきた道を見てほしかった。

そして、
僕はインドが大好きだから、
自分が大事に思う人には、
インドを好きになってほしい。

けど、
僕のそんな強い願いと
少しの不安は
父には関係なかったようだった。



ー夜行列車に乗り、
目覚めた朝、
電気コイルで湯を沸かしコーヒーを飲んだ。
車窓からはインドの大地を3人で眺めた。

屋台のスナックを味わい、
壊れかけの建物の写真を撮って、
小さな商店をはしごをし、
出会った人々と会話をした。




いつみても、
父は楽しそうだった。

とても楽しそうだった。



 


またいつか、一緒に行こう。



インドに来てくれて、ありがとう。





チェンナイから飛行機でデリーに戻り、
デリーから電車でジャーンシへ。
ここからタクシーでオルチャへ向かった。
途中、町で人気のスナック屋に寄ってもらった。






作り立てのダヒ・サモサも美味しかったが、
削りたてのピスタチオがいいアクセントになった、
暖かいガジャルハルワ(人参の甘いデザート)が
かなり美味しかった。
 
 
 

昔見た、一枚の写真でいつか行こうと思っていた土地。
マディヤプラディシュ州というまだ行ったことのない土地。
ここの郷土料理にすごく興味があったわけではないが、
行ってみたかった。

  
 
乾いた土地に緑の木々、
ベトワ川のほとりにはぽつぽつと遺跡がある風景。
ここのサンセットを含む景色は、
カンボジアやラオスにいるような錯覚を起こした。

  
 

ブルーがアクセントになったホテルのダイニングは、
インドというよりどこか中近東を彷彿させた。
個性的なインテリアが興味をそそるホテルだった。  


  
 
   
matton Bundelkhand
ムガール的要素あふれるコクのあるこってりとしたグレービーだが、
味はリッチ過ぎず、すこし庶民的だったのがよかった。


日本人にもなじみのあるアグラやバラナシを抱える、
ウッタルプラデシュ州にもほど近い場所にあるオルチャ。
このマディヤプラディシュ州北部の地域のBundelkhandi cuisineを
ほんの少しだけ味わうことができた。




マドゥライ近郊出身のBALAさんの案内で、
年に一度、1~2月中の満月の日に行われる
Teppam Festivalへ行ってきた。

 
 
 大きなタンクの中心のお寺もライトアップ
 
 
 

大きな鍋がドンと1つだけのパルティパールの屋台。
夫婦も愛らしく、
店の雰囲気も抜群にいい。


 

僕たちが大好きなジガールダンダと並び、
マドゥライでの有名なParuthi Pal(パルティパール)は
コットンシードとミルクで作られた甘味のある飲物。
 
 
 


見ているだけで楽しい屋台がたくさんあった。
  


フェスティバルを離れ、
町のレストランへ。

ベジには全く興味のないBALAさん。
スーパルなノンベジ具合がさすがだった。


 

イメージを覆すマトンドーサと
奥に見えるのはマトンボール。

 

 
さすが地元の人だけあって、
細かなオーダーの仕方や順番や食べ合わせ方、
そして、それぞれの量のバランスが抜群だった。

 
そして、いつもどうりに、
チャイショップとコーヒーショップをはしごする
マドゥライでの日々だった。


チェンナイへ向かいます。




 砂の岬のお店で出会った
インド人のP・Kさんの紹介で、
トリバンドラムでケララ料理、
しかもonam sadya style
(お祭り時に出されるバラエティに富んだカレー)で、
教えてもらうことになった。


チャーミングなおばあちゃんはとても料理好き。
僕らが質問すると喜んで教えてくれた。



哲学的なこだわりを大切にしつつも、
食材のアレンジには積極的な彼女は、
たくさんの提案もしてくれた。

「これの次に、これを食べるの。これとこれを混ぜて食べると美味しいわよ」
「酸味・甘味・辛味・苦味、いろんな味の要素が入っているのが大事なの」
「これは私のアレンジ。キヌアをつかってるの。」
「日本だったらこれの代わりに、ヘルシーな豆腐を使ってはどう?」
 
 


自宅でのご飯なのに、
わざわざバナナリーフミールスを用意していただいたことには驚いた。
一つ一つがやさしい味付けで、本当に美味しかった。


野菜の切り方、グレイビーの色、盛り付け、、
日本にいては絶対に気づかないことが
インドの家庭にはいつもある。

 


ちなみにトリバンドラムといえば、
インディアンコーヒーハウス。

 

僕がインディアンコーヒーハウスを好きになったきっかけは、
ここトリバンドラムが始まりだった。




螺旋状に作られた席。
凹凸に型どられた窓から差し込む光も美しい。


ただいつも気になることは、
コーヒーがとびっきり美味しいわけでもないことと、
きちっと制服を着たスタッフ達が、
傾斜のある通路を行ったり来たりすることが
大変そうなことかな。


マドゥライへ向かいます。



約2年半ぶりのコーチン。


以前にフィッシュピクルスを始め、
ケララ料理を習った先生の所を訪れることに加え、
新しいカフェなどのチェックもしたかったからだ。


 
 


ベジタブルピックル・ケララスタイル


 
カッカ・ペッパーカレー(シジミのドライマサラ) 





約10年前に出会ったときに、
衝撃をうけた「アレッピーフィシュカレー」

当時、
毎日通って味や色や食感を覚えて再現した
自分の味をもう一度確認したかった。

 

アレッピーフィッシュカレー at GRAND HOTEL



本家はもちろん美味しかったが、思いのほかスマートな味わいだった。
自分のほうが酸味が強く、スパイス感も強くてびっくりした。


あの日から、時間とともに、
複雑さを増していた自分の味をもう一度見直すいい機会になった。



 
次はトリバンドラムへ


デリーで買い付けを済まし、
現在はケララ州のワヤナードにいます。


コーヒー、紅茶、スパイスプランテーションに囲まれた、
山あいの町、kalpetta。
そこからまだ奥の小さな村に入っていった所に宿をとり、
プライベートテントの部屋で鳥や虫?達とゆっくり過ごした。
 
 
 

トレッキングなどの魅力的なアトラクションは今回は我慢。
かなり遅れてしまった本の原稿書きを進めた。


 



5部屋しかない小さな宿でも楽しみはやはりご飯。
共同の小さなダイニングルームで、
朝、昼、晩とバラエティにとんだメニューを楽しんだ。

こんな田舎でいろいろな種類の野菜を使って
作っていた事だけでも、
シェフの心意気を感じた。

 

 

スープやデザート、パロータやパラァタなどの粉ものやビリヤニ、
そして、北や南のインド料理が基本的な味付けで美味しかった。
若いのに、料理の引き出しが多かったので、
料理学校にいっていたか尋ねると、やはりそうだった。
インドの東海岸のオリッサ出身の彼がこんな場所にいるということも面白かった。
 

  
  
朝から晩までしっかりとコックコートを着ていた彼は、
料理を作るのが、本当に好きな青年だった。



彼の気持ちや姿勢が
とても勉強になった2日間だった。
 
 
 
次はコーチンに向かいます。



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