店主がマイペースに書く、カレーとインドとその他のこと。
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砂の岬の FISH MEALSは、
ケララのローカルスタイルのフィッシュミールスを
ベースにしながらも、
タミルナードのベジミールスのアイテムで
構成した一皿に仕上げています。


「フィッシュミールス」

と聞くと、
すべて魚介類のスパイス料理で構成されているように
思われるかもしれませんが、
現地ケララではそうではありません。

シンプルなベジタブルミールスに
フィッシュグレイビー(魚のカレーのソースのみ)が
基本のセットになっているケースが多く、
そこにフィッシュカレーやフィッシュフライや
エビのマサラなどを好みで追加したりと、
それぞれの店や地域によっても構成や種類は違います。


何年も現地で食べ歩きを続けるなかで、
魚介系はケララで、野菜はタミル
のほうが好みだということに落ち着き、
タミルで無理やり魚介系のカレーを食べ歩くことも少なくなりました。

このような理由もあって
ケララとタミルの要素を混ぜた形で、
フィッシュミールスを完成させました。
 
 
現在のフィッシュミールスの原型は、
 「TRANSIT」の出版イベントでお出しした、
「KERALA・ FISH MEALS」が原型であり、
昨年末のクリスマスには、
約20種類の料理からなる前菜&メインで
さらに豪華な構成の「SPECIAL・ FISH MEALS」をお出ししました。

前菜に日本やヨーロッパの郷土料理の
エッセンスを取り入れながら、
メインのミールスではケララとタミルの
魚介と野菜のカレーでまとめました。



このような1年間の流れの中できた
現在のフィッシュミールス。
まだまだ理想や課題はあるけれど、
これが7年経った砂の岬の小さな集大成かもしれません。


フィッシュミールスはあと2週間で終わりますが、
残りの日々も安定した味が出せますように。。
 
 






 How many times of this scenery I would take a picture?
 僕らはいつもここを一度通り過ぎ、やっぱり戻って写真を撮らせてもらっているね、、、そういえば。。
共に歩んできた色あせないインドの記憶。
 
  
 Quiet bazaar in Chennai.
 
 



 マトンヘッドを炒めてるんだよ、そっちはリバーね。
 NonVegキッチンを仕切るお母さんは誇らしげだった。
 夢みたいな景色に出会うことがあるから、僕は死ぬまでやめられない。
 
 
 Super nonveg world in chettiar town




 
 
かなりわかりにくい場所にある食堂に何とかたどり着くと、地元のお客さんであふれていた。
通いなれたお客さんは、初めての僕にこの店のルールを教えてくれた。
とてもこの店に誇りを持っているようで、僕まで嬉しかった。

味は申し分なく美味しい。
それに加えてホスピタリティー、店に漂う全体の空気感が好きだった。
油で汚れた壁やはがれかかっている天板だったり、時代を経てきたここの食堂の風景も好きだった。
 
 
数年前に再び訪れた際、その食堂は改装し綺麗になっていた。
壁や天井は綺麗に塗られ、以前のように心が躍るような雰囲気ではなくなっていた。
 
自分勝手な解釈で少し残念な気持ちになりながらも、いつものようにミールスを食べた。
美味しかった。いやいや、以前よりも美味しい気がした。
食べてみて、店内が綺麗になった理由がすぐにわかった。
 
店内も綺麗になり、スタッフも増え、味も前に進んでいた。
日本から遠く離れたインドの田舎町の食堂もこうして日々を歩んでいる。
 
 
お会計を済ました後、以前訪れたときにあげた写真のことを聞いてみた。
店主はごそごそと散らかっている新聞紙や伝表のなかから、写真を引っ張り出した。
個人がしっかり写っていない店内の写真なので、絶対にないと思っていただけに、自分で聞いておきながら持っていてくれた事に驚いた。

その小さな写真は、マサラや油が飛んでかなり陽に焼けゴミ箱から出てきたような状態だったが、数年前にあげた一枚の写真を手に届く場所に置いていたことが嬉しかった。
  
それは、妻が今まで沢山撮ってきた現地の食堂の写真の中で、最も好きな一枚だった。
  
  
  

 
砂の岬が過ごしてきた7年はどうだったかのか。
店を出た後、過去を振り返りながら歩いていた。
 
 





 
 
  Malabar parottaにはない薄さとクリスピーな食感。
  美しいたたずまいも好きだ。veechu parotta
   
    
  Famous nonveg mess in madurai
 


 

 

  今まで食べたハルワの中で1番。
  それはまさに日本のwarabimochi !!
  Peepal Treeの葉っぱに乗せられたTirunelveli Halwaのたたずまい。
 
 
  Is not only curry,, a deep Indian world






  手を付けずにずっと眺めてられそうな、帰国前のMutton Chukka
  食べ過ぎたおかげでお腹が犠牲になったけど、記憶に残したよ。

 
  If I have super storong stomach,,,




 
 

  This ia a few of my favorite things

  いつ飲んでも変わらない味のJigarthanda 
  それはマサラの後の誘惑。
  そしてTea - Coffee の前の誘惑でもあるから、、。
  
  I simply remember my favorite things
 
 




 
 

 かれこれ7年、この2人に毎年のように料理を教わってきた。
 いつも穏やかなパンディと闘牛の様な勢いとスピードで料理を作るカルパイヤー。
 苦しい時はいつも、彼らとあのキッチンを思い出す。

 Authentic recipie from chettinad kitchen
 
 
 
 


  今から10年以上前、チェンナイからマドゥライにやってきた。
  僕がとった安宿のすぐ近くにいつも賑わっているTEASTALLがあった。
  カレーを食べ歩くのと同時に、理想のチャイの味も求めていた。
  初めて飲んだ日から僕はここのチャイに恋してしまった。
  作り手は4人ほどいるが、彼の入れる1杯が僅差でいつも美味いんだ。


  It is the most delicious chai in the world.


 
  
  
  
  
「 南インド・ケララのローカルを味わえるお店を紹介してほしい 」
 
 
  トラベルカルチャー雑誌「TRANSIT」 から、ある依頼がきた。
 

  「美しきもの」を求めて旅するTRANSIT。

   今まで自分が旅してきたインドを、背伸びをせずに伝えたい。

 少しでも多く、心に響く美しきものを残したい、、
 そう思い考えはじめた。
 
  
   
 ただ「美味しい店」や「人気がある店」だったら、
 今までの体験である程度紹介できるだろうが、そんな簡単でいいのだろうか、、
 と、、そんな事を考えたり。。 
 
 いやいや、
 一番の問題は僕がインド料理屋をしていることかもしれない。
 現地にも行ってなくて僕がプロじゃなかったら、
 逆にもっと簡単だったんだろう。
 
 「今」自分がどのように感じるかは、現地に行かないと分からない。
 「食べ物」だけじゃない「お店のすべて」を
 もう一度しっかり味わってから判断したかった。
 
 
 


  


 
 インドは広い。
 約36に分かれた州と連邦直轄領。
 食べる料理や調理法は州によっては僅差な場所もあるが、
 現地で食べれば食べるほど、しっかりとした分布がわかる。

 そこに付け加えて、
 食文化はまず宗教で大きく分かれ、海辺や山間部や砂漠地帯などの自然環境、
 そして、今だ残るカーストや収入の違いなどでも分かれてくる。
 そこが面白い部分でもあるが、
 インドの食を詳しく紹介する事はいつも緊張する。



 今回、自分の好きな雑誌からの依頼もかねて、
 ケララ州に旅のスポットを当ることになった。
 ”勝手に”現地を食べ歩くことに決めたのだ。

 が本音は、
 「お隣のタミルナードゥ州だったらたっぷり情報があったのに、、。」
 であった。
 今まで何度なく好きで訪れた分、
 タミルナードゥ州なら体験してきた沢山のストックがあったのだ。。




 以前、3~4回ほどケララ州を訪れ食べ歩いてはいたが、
 ただ「美味しい店」を探していた旅だった。
 それはそれでいいのだが、自分の今までの情報を並べ見比べてみると、
 宗教や地域性や料理のジャンルが似たものに偏っていた。
 

 短い期間だったが、僕らはケララ州に行った。


 



 ケララの料理を食べる際、
 まずは、かなり大まかに「北部」「中部」「南部」の地域で分け、
 「ヒンドゥー」「ムスリム」「クリスチャン」の宗教でも分ける。

 今回は、
 ケララの美味しい部分である
 シーフードとノンベジにスポットを当てるためもあり、
 「ムスリム」と「クリスチャン」の流れを汲む料理。

 そして、独自の世界観を展開する
 「トディ・ショップ」の料理を紹介することに決めた。
 
 

  

 


 
 トディとは椰子の木の樹液を発酵させた飲み物である。
  
 
 約10年前、僕はコーチンの南部のアレッピーで安食堂を巡り、
 フィッシュミールスを食べ歩いていた。

 たまに目にする「TODDY」の看板。
 そしてなぜか多い茅葺屋根の掘っ立て小屋スタイル。
 入口のカーテンの隙間からでは、薄暗い店内はよく見えない。
 どこか怪しい酒場的な場所だと思い、一人で入りづらかった印象だった。
 
 しかしながら、
 どこでもお昼から現地のおじさんたちが楽しそうに出入りしている光景を
 目にしていたので、僕も一度入ってみた。


 店内は相変わらず薄暗いけど、好きな雰囲気だった。
 そこで初めてトディを飲み、
 一緒にプットゥとエッグカレーを食べたような、、。
 当時、ミールスばっかり食べ歩いていた僕はあまり興味がわかなかったのか、
 頼んだメニューが悪かったのか、、そんな思い出。



  

 
 
 
 
 2年前、コーチンで味わったのは、フィッシュカレーやシジミのカレー。
 美味しかったこともあり、
 今回もう一度、トディショップを味わう事にした。


 今一度、しっかり味わうと、
 "Toddy Shop Cuisine" と言ってもいいほど、
 個性的なメニューがあった。


 フィッシュヘッドカレーやクラブロースト、
 スクイットロースト(イカのマサラ)、
 カッカフライ(貝のスパイス炒め)やビーフやウズラのノンベジまで幅広い。

 蒸して炒めたタピオカや、
 プットゥー(米粉とココナッツで作るホロホロとしたスポンジのようなもの)や
 大粒の赤米を主食に、スパイシーなカレー、
 そしてトディをチビチビ飲みながら食べる。

 会社員や地元のおじいさんなどそれぞれ4~5人グループの男たちが
 チビチビとやっている姿は、日本の老舗の飲み屋のようだ。


 おそらくもともとは、
 トディを飲めるシンプルなBarの付属としての料理が、
 こうして現地の人々からも認知され、
 現在のように一般的にも一つのジャンルとして、
 成り立っているような気がした。
 
 
 
  
 
 
「ローカルなトディ―ショップを教えてほしいんだ!」
 
 コーチンで、一番口にした言葉かもしれない。


 





この後も、食べた記憶、、

続きます・・・
 
 
 
 
 



4年前、一軒の宿を目指した。
紅茶農園とスパイスプランテーションが広がる地域の小さな村からまだ山奥へ登り入っていったところに、突然現れる歴史あるバンガローをセンス良くリビルドしたヘリテージホテルに泊まったのが始まりだった。






それから毎回必ず一回の旅の中に(無理やりにでも!?)山の中のバンガローに滞在することにしている。

そして、楽しみはバンガローだけではない。
標高とともに自然の景色や家の作りや人々の生活風景が変わっていくそこまでの道のりも、大きな楽しみのひとつだ。





















 





紅茶畑が広がる山あいの町で飲むチャイはもちろん美味しいんだけど、
紅茶農園を所有する、バンガローで出してくれるミルクティーのほうが、
確実に僕らの理想の味に近い事もよくある。



たまに宿でミルクティーを頼もうとすると、気を使ってくれてか、
「インディアンミルクティーにしましょうか?マサラは入れますか?」などと聞いてくれることもよくあるが、
今までの経験上、紅茶エリアではミルクティーとして飲んだほうがいい。
渋めに入れてもらった紅茶に温かいミルクを少し控えめに入れ、砂糖を少し多めに入れて自分の好きな味を作る。
テラスに座り、目の前に広がる茶畑や自然の山々を眺めながら飲むミルクティーはとても贅沢な時間。

 




バンガローではインド料理かコンチネンタルを選択するケースやあらかじめミックスメニューの場合もある。
もちろんインド料理を食べるのだが、インドでは貴重な焼きたての美味しいクロワッサンやオーブンで焼いたパイなどの料理も風格のある山の上のバンガローにはよく似合う。

イギリス植民地時代の名残を感じながら宿で過ごすのも、僕にとっては特別な時間だから。
 
  

 

タミルのニルギリ丘陵の紅茶が有名な山あいの町、バルパライに向かった。
もこもこと愛らしく、深い緑から薄く綺麗な緑の茶畑が自然のグラデーションをみせてくれる。
ほんのり香る茶葉の青々しい匂いは懐かしくて、わくわくするけど、なぜか落ち着く。

 

なぜこんなに紅茶畑や森や川や湖を見ると、わくわくするのか。。
思い返せば幼少期の体験があった。


静岡の田舎で育った。
毎年、5月にはお茶刈りが始まる。
お茶農家の祖父母の手伝いをしに、所有するお茶畑にいくのが、小学生の時の恒例行事だった。
積んだ茶袋を持ち、トラックの荷台に乗せ、そのまま自分も荷台に茶袋のように積まれお茶工場に行く。
蒸した強いお茶の香りと、工場の機械の匂いが交じったお茶工場がなぜか好きだった。

 

よく一人で川に釣りに行った。
先客がいると気になってしまうから、人のいない場所を探した。
どんどん奥へ、まだだれも糸を垂らしたことがない場所をさがし,
静かな空間でじっくりと釣りしながら、一人の時間をよく味わっていた。
 
 


原風景のある場所へ。

インドをこれからもより深く。

 
 






ポラーチからより奥へ。
ココナッツツリーの森の中へと入っていく。



”オーガニック”
今回の旅でも本当によく聞いた。
宿のオーナー、ホテルのシェフはもちろん、町の生地屋さんやたまたま出会った人からも、、。

そういう理念や意識をもったインドの人々に出会う機会はとても貴重だ。

それは当たり前のように、年々、どこの国でも同じ事が言えるかもしれないが、
僕が見てきたインドはそれがなかなかむつかしい。

実はその逆もあって、
想像以上に農薬まみれの野菜を懸念するインド人にも沢山あってきたからかもしれない。
ある人は、インドではまだ稀なオーガニック食材専門のスーパーでさえ、すべては違うと言っていた。

インドで、いわゆるカレーとして食べる野菜は美味しいのか?と聞かれると、
正直、わかりずらかったのが事実。
スパイスを使うということや、数種の野菜しか生で食べなかったり、、。
後、一番は調理法にある。
僕の今までの体験の中では、インドでは想像以上に野菜を炒めたり、煮込む。
素材は柔らかいのが一般的だし、煮崩れるのもOK。(それが必要なテイストのものもある)
そこにしっかり、スパイス、そしてスパイスや玉ねぎ、トマトなどを炒めて作ったマサラの味が浸みこんでいるから、ダイレクトに野菜自体の味はわかりづらい面もある。
でもこれがインド料理に合う調理だとも思うのも事実。

でも、このエリアで食べる野菜は美味しく感じた。野菜自体の味が見えやすかった。
そしてもちろんピュアベジの方が作る、代々家庭で伝わってきたレシピということもあって、素直で説得力のある味だった。


宿泊したコテージでは、オーナー自らがリーフミールスを作ってくれた。
とにかく驚いたのが、彼はシェフでもその経験もない事。
ただ、料理が好きでいろんなレシピを探りながら趣味で作っていた。
味はもちろん、それぞれのカレーの色の配分と盛り付けのバランス、そして何よりビジュアルがいい。
ピックルなんかも週種類常に作りストックしてあるあたりも面白くて、
グーズベリーなど他にも料理好きの家庭でないと見れない種類のものもあって、とてもいい体験ができた。


 


インドネシアの旅を終え、次はインド。
今回のインドは約2週間という砂の岬にとっては少し短い期間。
南インドのタミルナードゥだけの滞在にし、
その分、より目的を絞ってじっくりと旅をした。


 
ケララとの州境にほど近い田舎町、ポラーチ。

これといっての観光スポットや食べ物に関しても特化したものがないイメージの場所だったため、今まで訪れることはなかったが、見渡す限りの質のいいココナッツツリーと豊かな穀物、そしてのどかな田園風景が印象的だった。

 
外を歩くとMillet(キビ)の穂が体につくほど、フワフワと舞っていた。
ここで食べたキビのパチャディは初体験だった。

 .
Wheat Rava Idly(ラバ・イドゥリ)
通常のイドゥリより酸味はなく、どっしりとした弾力でフェイクミートの感覚。

Elumichai Sandhagai(レモン・サンガーガイ)
米粉から作られた素麺をスパイスで炒めてレモンの味でまとめてある。

Ragi Dosai(ラギ・ドーサ)
シコクビエ粉で作ったドーサ。
通常のドーサが”うどん”だとしたら、こっちは”そば”のような感じ。
そばが好きな僕はもちろん後者のほうが好き。

Millet Pachadi(ミレット・パチャディ)
キビのヨーグルトサラダ。プチプチとした食感が面白い。
インドの普通の食堂ではなかなかお目にかかれない一品。




コングナード・エリアに入るここポラーチ。
それ以外の炒め物やグレイビーものでは、ココナッツとターメリックの使用量が目立つ調理法が印象的だった。
柔らかな色合いのグレイビーのように、マイルドな味わい。





 

Kothamalli sadam(コリアンダー・ライス) 
ショウガのアクセントとコリアンダーリーフとグリンチリの爽やかな”青い”香り。

Beetroot sadam(ビーツ・ライス)
ビーツの持つ野菜の自然な甘味。そして美しビジュアル。


このようにライスバラエティもしっかり美味しかった。
南インド特にタミル、ピュアベジタリアンの食べ物としての一品。
例えば、、
中~高級レストランでは、ポリヤルやクートゥーなどのスターターアイテムと同じタイミングで、バラエティライス(ココナッツライスやトマトライスなど、様々な味付けのライス)をサーブし、そのあとに白いご飯が出てくるパターンだったり。
庶民的な食堂では、食べる時間帯によっては少しのスナックとバラエティライスだけだったり。

ビリヤニやプラオは今では日本でも知られるようになってきたが、
南インドのピュアベジの現場ではバラエティライスも現地で好まれている。




のどかな村にひっそりとたたずむたった4人の従業員の小さなホテル。
料理担当のマナカンダンさんは最後までキッチンから出ることがなかった。
タミル語のみのやり取りでも何も問題ない。
料理している時の彼の姿や表情で、僕と料理で心が通じたのも肌で感じることができたから。


日本で再現することで、彼に恩返しをしたい。

さあ、試作が楽しみになってきた。
 



桑原茂一さんのラジオ、
Pirate Radioで自身の人生に影響を与えてくれた音楽を選曲しました。


その選曲の理由と思い出を少し添えて、
改めて書き出してみました。



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Muriel Winston / Children's Trilog


今でも僕が一番好きなレーベル、Strata eastからの一枚。
彼女の太くあたたかい声と子供達の愛くるしいコーラスで出来上がったこの曲をかけると、店内の雰囲気がぐっと良くなる気がしている。
今思えば、砂の岬で一番かかっているレコードかもしれない。



Calm/Authentic Love Song


この人の音楽に出会っていなかったら、僕の音楽に対する接し方や感じ方は偏ったものになっていたかもしれない。
愛があって心に響く音はメジャーもマイナーも関係ない。
音楽は流れるように消費するものではなくて、その音と少し向き合って、接してあげる事で、より美しく心に残る事がある。

ファラオサンダースのLove Is Everywhere をさりげなくも美しく昇華させつつ、Authentic Love Songという僕にとって奇跡の一曲になった。



Kip Hanrahan / India Song


クールでアヴァンギャルドなサウンド、
都会の闇の緊張感は鋭く色気もあって、、。

彼の音楽はとにかくかっこいい。
僕はキップが作り出す空気感に憧れて、まだお店を持つ前に、
砂の岬の空間にこの人もつ空気感も入れたかった事を思い出した。


カルロス・ダレッシオのものも素晴らしいけど、
気だるく、そしてしっとりと歌うこっちのヴァージョンがいい。
そしてやっぱり、"india song"っていう名前の響きがいい。
 
 

Robert Wyatt / Shipbuilding


ある夜、彼は酒に酔って転落し、下半身付随になった。
足が使えなくなった車椅子のドラマーは、諦めなかった。
運命とはこういうものなのか、、でも、
彼の歩んできた人生が声とメロディーからいつも伝わってくる。

 
ちょうど20代半ば、僕はレコード屋を持つ夢を諦めた。
苦しい時期だった。
そんな時によく聴いていた曲だった。
聴いて道が開かれたわけでもなく、心が明るくなるわけでもないけれどこの時期は寄り添うように、ただよく聴いていた。



Shamek Farrah And Folks / La Dee La La Song

 
20才の頃働いていたカフェで、オーナーがかけるたびに気になっていた一枚。
生活するのがやっとだった当時の自分には到底、手の届かない雰囲気はジャケットからも感じていた。
レコード屋で働く事になり、カフェを卒業する日が近づいていたある日、オーナーは僕にレコードを破格の値段で譲ってくれた。
その日は何故か、少し大人になったような気分だった。



John Coltrane / Say It


名曲は多々あれど、フリー、スピリチュアルな演奏に向かって行く時期のコルトレーンのこのアルバム、そしてこの曲は特別なものに感じている。
最後のお客様が帰りバータイムの営業が終わり片付けに入る時、当時の店長がよくかけていた一枚だった。
美しく優しい音色のラブソングは身体の力がスッと抜け、程よい疲れとともに、なにげない先輩達の話しを聞く時間が好きだった。

 
 

Antony And The Johnsons / Hope There's Someone


Hope There's Someoneを歌い出してすぐに涙がでた。
そして、コンサートの終わりまで涙が止まらなかった。
こんな経験は生まれて初めてだった。

まだ移動販売の頃、ヒマラヤをトレッキングするために滞在していたネパール。1日のうち、7割くらいの時間停電が当たり前だった時期に、なんとかインターネットカフェから妻がコンサートのチケットを予約したシチュエーションも小さな思い出。
 
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